建売住宅の大きなメリットは内覧できることです。しかし、実際に内覧会に行ってみると、全体の雰囲気にのまれてしまうことが少なくありません。建売住宅には洒落たインテリアが施され、そちらに目が行ってしまい、間取りをしっかり確認するのを忘れたということも珍しくありません。

注文住宅では間取りを考えるのに十分な時間を使うのが普通です。建売住宅の内覧でも、注文住宅の場合と同じくらいの時間を間取りのチェックにかけるようにしたいものです。

間取りのチェックの際に大切なのが、「プライバシーが守られるようになっているか」ということです。プライバシーを一番重視すべきスペースがトイレです。トイレが玄関やリビングなど、人の出入りが多いスペースから見えるところにない間取りになっているのかをチェックしましょう。

トイレは水音にも注意が必要です。内覧の際に、トイレの排水音が聞こえるのがどこまでかを調べておくことが大切です。玄関やリビングから死角になる位置にあっても、排水音が大きく聞こえるようなら、住み始めた時に気づまりです。

窓の位置と隣の家との位置関係もチェックしておきましょう。お隣の住人のプライバシーを考えてカーテンを閉め切っているようでは、せっかく窓があっても開放感を味わえません。隣の家の窓と位置が重ならないことが重要です。

うっかりしやすいのが勝手口の位置です。勝手口は、住み始めたら毎日のように利用しますが、内覧会では確認を忘れることが少なくありません。勝手口から隣の家のリビングやキッチンが丸見えでは、互いに気づまりで、結局、勝手口を使えなくなります。

また、採光にも確認の目を光らせておきたいものです。内覧会では照明が点いていることが多いものですが、住んでいたらいつも照明をつけておくわけではありません。照明を消したらどのくらい暗いのかも知っておくことが大切です。廊下や階段が暗いと事故につながります。内覧の際は一度消灯してみましょう。