私自身の住宅に関する体験的なことですが、小田急沿線の駅からバスで20分程度のところで開発分譲地を購入して、暫くして一応の注文住宅を建築いたしました。
此の開発団地というのは比較的大規模な民間による開発でしたが、分譲地区域と建売区画と二通りとに別れていたのです。
土地にしても分譲地と建売地区とはあまり変わらず最低でも50坪の以上の広さは有りました。従って、建売と言っても街中の狭い土地に密集して建てられた感じではなく、比較的広い土地にゆったりとした感じの作りであると感じていました。
そんな中で私の建てた住宅はローコスト住宅という条件で、注文住宅として建てましたが、近所で展開していた建売住宅と価格を比較してみますと、諸条件が異なり一概には言えないでしょうが、やはり、注文住宅のほうが高く付いたように感じています。
又、注文住宅と建売住宅を価格的な面で比較すると、注文住宅はローコスト住宅といえども建売住宅よりは設備などの仕様は上だと思います。 注文住宅はローコスト住宅であっても、どうしても私どもの施主の注文事項が多くなり、又、アレもコレもというように、オプション項目を追加することによって、結果として足し算方式で価格が加算されてしまうということです。
一方、建売の場合は、その物件が売主ペースでスピードを重視することによって、販売を促進する事が優先されるので、此のことは逆に買手のオプションや要望などは受けない事で必然的に価格は安く、予算通りに購入することが出来る事になるのでしょう。
ところで「注文住宅」とは、注文と名の付くとおり自分の好みの素材等を選べ、色々と注文をつけることができます。其の分は何かと手間や時間などの労苦がかかるものです。特に、われわれ自由業の者はいざ知らず、サラリーマン諸氏の方々は意外と時間的な制約があると思われますし、端的に言えば余り暇がない、というのが実情でしょう。
注文住宅を建てるとなると、その分時間もかかりますし手間もかかります。「自由」と言うのは聞こえは良いですが、裏を返すと自分達で決めなければならない事項が多いということになります。そしてそのたくさん選択をしていく中では、自分達の住宅に関する知識と言うのもある程度は得ておかなければ本当の「理想の家」にはならないでしょう。そのため、どうしても簡略的な建売住宅というのも人によってはひとつの「理想の家づくり」、と言えなくもないような気もいたします。
こういった側面も加味しながら、ご自身にあった「理想の家づくり」を検討していくと良いかと思います。