以前の住居住まいの空間は14階建ての高層階の建物の三階部分のマンションであり、購入してから20年以上は経っていました。しかし、駅にも近く通勤には大変便利なところでした。
ところが20年もたちますと、子供達もますます大きくなって大学や社会人になり、一種の独立して家から出て行きました。
そして、遂に私自身も定年退職となり、通勤の必要もなくなりました。
今まで毎日利用していた駅へ行く必要も無くなったので、今までの駅ちかのマンション暮らしからも撤退して、郊外の戸建の住宅もほしくなったと言うわけです。
更に、熟年になって日頃の運動不足も相まって、マンションの階段をヨチヨチ三階まで上がったり、降りたりが結構大変になり、少々の苦痛も感じるようにもなったのです。
時折、会社の同僚宅へ囲碁など遊びに行っては楽しんでますが、その友人は既に建売住宅の一戸建てを購入し、瀟洒な暮らしを満喫しているようでした。
そんな事で、脚が地に付いた戸建の木造の住宅が、大変羨ましく思えたのでした。
上さんに相談したところ、“私も最近そんなことを考えていたの“と同調してしてくれたのでありました。
幸い、住んでいたマンションは便利なところだけに、直ぐに若者夫婦に買い手が見つかり安堵しました。
資金となる売却金額も、家が希望通りの値段で売れたので助かりました。また、些少ではありますが、なけなしの退職金と併せて戸建の家が購入できるか思案し、遂に、一戸建の住居に住み替えを決意する事になったのです。
当初は自分の気に入った注文住宅で間取りや設備、更にはエクステリア関係もやりたいと考え、土地を購入し、そこに理想の注文住宅を考えました。しかし、時間と労力、それに予算的にも大変な事が判り、土地付きの半注文住宅というか建売住宅を購入する事になりました。
半注文住宅と言うのは、建売住宅タイプではありますが、建築条件付のたてもののことです。
外観や外壁などは売主標準の家ではありますが、各部屋の間取りや設備などはオーダー方式と言うか自由に選択や調整、変更が可能であったのです。お陰で、多少の額の住宅ローンを使用しましたが、15年と言う短期で返済可能なローンを組むことができました。
今では木の臭いも芳しく、庭の緑を自分で施しながら、地に脚が付いている生活が出来て満足しているところです。